奥様はぺち娘♪

Dear My lover〜異世界のXmas〜

恋人であり、娘の父である男からの連絡が絶えて久しい。

娘の結婚の報告以前から
行方がわからなくなっている。

限りない探究心と強靭な体力で
異世界の冒険へと繰り出す恋人の後姿を
見送ることにすっかり慣れてしまった。

連絡が途絶えることなどいつものこと。

いつだって、ひょっこり顔を出して
そして、いつの間にかいなくなる。

“今頃どうしているかしら?”

クリスマスの飾りが街を彩る
北欧の肌を刺す寒さも、今は心地よい

居所のわからぬ、わが生涯の夫に
手紙は届かずとも 心だけは届きますように

“Merry Xmas! 私と娘は元気でやってるわ
あなたも命には気をつけて!孫の顔見るまでは、ね?”

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ママン・ヴィの日記〜11月分〜

■11月1日(晴)他世界にて
本格的に娘と同じ世界へ移るべく、引越しすることにした。

引越しといっても、異世界への移住であり、
移動する荷物もないからすぐに片付くはずと
タカをくくっていたのが大間違い;
意外に手間取ってしまった。

これまで使っていた武具の数々・・・武器屋に売るか
使い慣れた茶器とテーブルセット・・・次に住む奴に譲ろう
娘からの手紙・・・これはもっていく
昔の仲間たちの出した報告書・・・これももっていく、と
夫のコレクションのガラクタの山・・・本人いないし処分(ぇ

・・・・・おや?これは・・・・
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届いた手紙〜母の想い その2〜

いつものように、椅子に深く腰掛け、
ヴィヴラは愛娘からの手紙を読んでいた。

テーブルの上には、お気に入りの紅茶。
旧知の友人から先ごろ贈られた
『ダージリンオータムナル〜キャッスルトン〜』

ティーカップからは、透き通るような、
それでいてしっかりとした香りが
ふわり、とただよっている。

普段の手紙には笑顔をたたえて読むヴィヴラだったが
今回は事情が違うようである。
いつになく表情が険しい。
紅茶を飲むことも忘れている。
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親愛なる母へ〜4〜

お母さんへ、今日は大切な報告があります。

実は、私に結婚を申し込んでくれた方がいます。
私の住んでいる英国の海軍提督さんです。

その方、私の販売している洋服のファンだから、
それを着ている女性なら誰でもいいのかなって、
そう思ってました。

けっこう最近まで。

でも、任務で忙しい中、時間を割いて
私に会いに来てくれてました。

色々と話をしていくうちに、
きどったところがなくて、
信念のしっかりした、素敵な男性だとわかりました。

それに、とても不器用で素直な方なの(笑)
私に隣にいてほしいと、そういってくれました。
なので、その人のもとへお嫁に行こうと思います。

今度、細かいことや、彼のことをお話ししに、
そちらの世界に帰ります。

彼は忙しいから連れて行けませんが・・・。

お父さんにはしばらく、家にいるように
伝えてくださいね。

                   ローリアより

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親愛なる母へ〜3〜

お母さん、元気?
やっと、縫製修行も終わって
念願のウェディングドレスを作れるようになりました^^

・・・まだ、1着も縫ってないけどね。

お母さんと私、ドレス着るのはどっちが早いかな?
お父さんさえ捕まえられれば、すぐにでも
お母さんにきせちゃうんだけど。

お父さん、どうせまた、行き先も言わないで
どっか冒険にいっちゃってるんでしょ?
しょうがないパパ・・・(笑)

そういえば、お母さんに以前聴いたことあったよね。
「ひとりでまつの寂しくないの?」って。
その時、お母さんがこたえてくれた言葉の意味が
最近まで理解できなかった。

『あの人は、必ず私の元に帰ってくるから』

待ってる間の気持ちを聞こうと思ったのにって、
ちょっと頭ひねっちゃったけど、
今ならわかる気がする。

自分の元へ帰ってくる相手が居ることが幸せなんだって。
待つことも幸せなのかなって・・・。

お父さんを信じて待つことができる、
お母さんが一番すごいかもしれないって。
そこまで、お父さんのこと、愛してるんだって。

「いつもいつもお母さんおいてっちゃうなんて、ひどい!」
って、私いままで思ってたけど、
お父さんも、ちゃんとかえってきてるとこみると
お母さんのこと、しっかり愛してるんだね。

私にも、そんな人できるかしら?

あ、そろそろ仕入れに行かなきゃいけないから、
また手紙書きます。

まだまだ暑いから、体には気をつけてね。
じゃあ、またね、お母さん。

                 ローリアより




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