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奥様はぺち娘♪

第1子誕生♪

皆様こんばんは♪
ついにホーンブロワー家に家族が増えました(><)ノ

妊娠期間10ヶ月。
マタニティになりそうな服を選び、ペチコートを着ないこと4ヶ月。

さすがに出産RPはやれませんでしたが、お話としてブログに載せることにします♪
ここから先は、RPが好きな方だけどうぞ。

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それは、いつもと変わらず、ペチコートの素材を仕入れようと
船に乗り込んでいるときに始まる。

船に乗り込むために桟橋を渡る途中、
何かが胎内で何かはじけるような感覚が
起こり、液体が足を伝わっていく感覚に変わる。

「破水」したことはすぐにわかった。

じわじわと足元に水溜りができていく・・・
初めての感覚に呆然と立ち尽くす。

昨夜から下腹部に痛みが走っては消え、
ということを繰り返していた。

まだ「おしるし」、いわゆる破水にいたっていなかったので
あと数日かかるだろうと、出産経験済みの知人からアドバイスされていたのだが
まさか今日になるなんて。

桟橋に立ちすくむ私を見て、異変に気づいた副官アリエッタが駆け寄ってきた。

普段、アリエッタは私より先に船に乗り込み、所持貨物の確認をしている。
今日は仕入れに出るところだったので荷物が少なく、
確認が早く終わったため、デッキで私を出迎えようと待っていたらしい。

アリエッタが駆けつけたときには、着ていたトーガのすそが変色していた。
羊水を吸い上げたらしい。

何が起こっているのかすぐに察知したアリエッタは私の両手をしっかりと握り、

「奥様、しっかりしてください!すぐに部屋へお連れしますから。」

その声に、はっと我に返る。

「ええ、お願い。」

直後、下腹部の痛みが急に激しくなった。
出産が始まったのだ。

足に力が入らない・・・・

へたへたとその場に座り込もうとしている私を、
アリエッタと、アリエッタの声に気づき駆けつけたもう一人の
副官リヴァースが両脇を支え、アパルトメントに連れ帰った。

部屋へ到着するとすぐに、アリエッタは私を長いすに座らせ、
てきぱきと動き始めた。

まず、待機していた男性副官ハンス、フィンセントと執事ジャンを部屋の外に出し、
ハンスには船員たちに暇を取らせ、任務で不在にしている
この家の主人に事態を伝えることを、
フィンセントにはたくさんの湯を沸かしておくことを、
ジャンには女性の執事に仕事を依頼してつれてくることを指示した。
そして、自分の指示があるまでけして部屋には入るなと伝えた。

それが済むと私のトーガを脱がし、裸になったところに
新品の白いシーツを胸の上からスカート状に巻きつけた。

その間、リヴァースは空いている寝台に薄手の新しい敷布団を敷き、
アリエッタに目で合図を送った。

アリエッタは着替えの終わった私を寝台に寝かせ、
両手で私の左手を握り締めながら

「リヴァースが、家族の出産に立ち会ったことがあるそうです。
安心してくださいね。」

と声をかけてくれた。

副官たちは、私の知らないうちに準備を進めていたらしい。
敷布団も出産用に新しく作っておいたものだとのちに聞かされた。
忙しいさなか、そこまで気遣ってくれる副官たちに改めて感謝した。

副官たちの一番の難題は出産の立会いだったらしい。
男性副官はまず無理としても、出産経験のない
未婚女性二人にも大きな問題だった。

ただ、幸運にも、リヴァースの実家では家族が立ち会うのが普通で、
彼女の一族の女性は皆出産の手助けを習うのだという。
助産婦が少ないロンドンではとても頼りになる存在だった。




・・・・痛みはだんだんと強くなる。

なんとも形容しがたい痛みが襲ってくる。
これまで経験したことのない重量感を感じる激痛。

数分それが続いた後、ふっと痛みが軽くなる。
そしてまた、痛みが襲ってくる。。。。

あまりの痛みに、右手はベッドの端をつかみ、
左手はアリエッタの右手を握りしめ、うめくことしかできない。
じわじわと噴出す汗をアリエッタが拭う。

リヴァースが、ウイスキーで消毒を済ませ、
真水ですすいだ手で私の両足を開かせ、
新たな命を受け止めようと見守り続けている。

痛みの感覚が息を吸うごとに短く、下へ移動していく。

「ううぅー・・・・はぁー・・・ぐぅぅ・・・・・」
「奥様、がんばって!」
「息を整えて!痛みが始まったらいきんで!」

母もこの痛みに耐えたのか、と思うと自然に涙が出てきた。
母はどんな気持ちで私を産んだのだろう、と疑問に思っていた。
その答えがわかった気がする。

・・・・痛みが軽くなった時に呼吸を整える・・・・

「すぅーーーはぁーーーー・・・・」

この最中、執事マリアが部屋に入ってきたようだ。
部屋に入って直ぐ、リヴァースが叫ぶ。

「マリア!タンスの中に入ってるはさみを火であぶってもってきて。
急いでやっておくれ!あとお湯をたらいに張って持ってきて。
手をつけられる温度にするんだよ!ああ、新しい綿布も一緒にね!!」

「はいっ!」

「それから・・・・」

「・・!!・・・・」

「・・・く・・・・あたまが・・・・・・」

「・・・あとすこ・・・・・・ってくだ・・・・!!!」

意識が痛みに耐え切れず朦朧としている。
叫ぶような会話すらもう耳に入らない。










どのぐらいの時間がたったのだろう。






先ほどまで襲っていたすっと痛みが軽くなった。
と、同時に大きな産声が聞こえた。

「おぎゃあおぎゃあおぎゃあ」


「奥様おめでとうございます!」
「女の子だよ!元気がいいね」
「わーい!産まれたーーー!^^」
「マリア!はしゃいでないでハサミをこっちに持ってきな!」
「はーいっ!」

リヴァースが産まれでた赤ん坊と私をつなぐへその緒を、
火で消毒されたハサミで断ち切る。

体中の力が抜けていく。。。。。

握っていたアリエッタの手を放す。

それを見てリヴァースは、赤ん坊が産まれたあとには
胎内からいろいろなものが排出される、
それを処理しなきゃならないからと伝え、
アリエッタに赤ん坊の産湯を任せることにした。

リヴァースの手の中で赤ん坊は元気な産声を上げている。

手の消毒を済ませたアリエッタは、
血と羊水で汚れた小さな体を恐る恐る受け取ると
人肌にぬるくなった湯にそっとつける。
彼女の表情は、緊張しているのかこわばっている。

右手で頭を支え、湯につかったところを
指でやさしく汚れを落としていく。

「わぁー・・・小さい手ですね~・・・」

その様子をしゃがみこんでにこにこと見ているマリア。

「・・・よし。これで処置おしまい。マリア、お湯で綿布を洗って、
絞ってもって来ておくれ」

「はいっ」

マリアから綿布を受け取ると、リヴァースは私の下半身を丁寧に拭き上げ、
私が身にまとっていたシーツを脱がせ、綿布を当てた下着をはかせた。
そして、胎内から出た残留物をすっかり汚れてしまったシーツでくるんで処分した。

それと同じくして、赤ん坊の産湯が終わり、ほっとした表情のアリエッタがいた。
小さな体を丁寧に綿布で拭きあげている。

私は裸のまま上半身を起こし、アリエッタから赤ん坊を受け取った。
まだ完全に立てないので、アリエッタが大きなクッションを背中に
あてがってくれた。

赤ん坊を抱くと、なんともいえない愛おしさで胸がいっぱいになった。

私の腕の中で、小さな赤ん坊は体を動かしている。
世の中の広さを確かめるように手足を動かしている。

小さなふたつの瞳が私の顔を見ている。
初めて目にする母親の顔は、この子にどう写るのだろう。

私は赤ん坊に初めての声をかける。

「はじめまして、レオノーラ」

「わあ、レオノーラって名前つけるんですね。きれいな名前^^」

知らないうちに、マリアがそばに近寄って
ニコニコしながら赤ん坊を見つめていた。

子供の名前は、夫と相談して事前に決めていた。
男だったら レオニアン
女だったら レオノーラ

女の子だったので後者の名前になる。

「さあ、奥様、服を着ましょう。その格好では目のやり場に困りますわ」

笑いながらアリエッタは、清潔に洗濯されたインカヴェスティドを持ってきた。
マリアに赤ん坊を預け、私はそれに着替えた。

着替え終わると、新たにしつらえられた寝台に改めて横になる。
その傍らには、おくるみにつつまれたレオノーラがいる。

すやすやと眠るレオノーラの顔を見ているうちに、
私の意識も遠のいていった・・・・・

目が覚めたら、お乳あげて、おむつかえなきゃね・・・


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コメントコメント


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おめでとうございます!

ご無事で何よりでした……原作のお父様はお仕事(しかもネルソン提督の葬列を仕切るという大仕事)中だったり地中海に遠征中でしたけど、すぐに来てくれたのでしょうか。ちょっと心配。

妹(義妹? あれ? えーと?)のお顔を見に行きますねー。

Horatia | URL | 2008年08月17日(Sun)23:24 [EDIT]